■ビニールクロスってどんなもの?
ビニールクロスとはポリ塩化ビニールを主原料とした壁紙のことで、ポリ塩化ビニールをシート状にしたものを紙で裏打ちしています。表面に型押し加工やプリント加工ができ、木目調や織物調、大理石調など、デザインが豊富にあるのが特徴です。短期間で簡単に施工できることから、多くの日本の住宅で採用されています。
壁紙は大きな面積を占める部分なので、壁紙を一面張り替えるだけで、お部屋の雰囲気をガラッと変えることができます。
■ビニールクロスは色で選んで、素材感で決める
漆喰や塗り壁などは別にして、壁装材で一般的に利用されているのがビニールクロスです。それだけに様々なビニールクロスがあり、カラーや表面仕上げだけでなく、素材の機能など、どんなものを選んだらよいのか迷ってしまうほどです。
かといって、好きに選んでみようと「メーカーのカタログを見せてほしい」と業者さんに伝えると、分厚い見本帳を見せられて余計に迷ってしまう場合もあります。
ある程度要望を伝えて、業者さんに候補を選んでもらい、そこからチョイスするのが無難かもしれません。
それでも、たくさん見本帳を見たいという方は、ランダムに見るのではなく、まず、色を決めてから、とにかく気になるものをたくさんチョイスしましょう。
次に、候補の中から素材感でよさそうなものを選びます。どのように仕上がるのかを考えながら最終候補を決めましょう。
また、小さな見本の場合、色彩は実際に貼るとそれより明るく感じるので、その点にも注意しましょう。最終候補が決まったら、ある程度大きなものを見せてもらうのがよいでしょう。
■素材、お手入れなども考慮
最近のビニールクロスには機能性も兼ね備えたものがたくさんあり、抗菌・汚れ防止、消臭、吸音、吸湿などさまざまなタイプがあります。また、防火対策用(下地との組み合わせが重要)、水まわり用など、用途に応じたものもあります。
ビニールクロスは汚れなどが付着しても落としやすいという特徴がありますが、柄に凹凸がある場合はお手入れに手間取ることもあるので、選ぶ際にはその点に注意しましょう。
また、ビニールクロスの素材によっては、少しこすっただけで破れてしまうデリケートなものもあるので、強度については業者さんに確かめておきましょう。
シックハウス対策として選ぶなら、ビニールクロスだけでなく、接着剤にも考慮が必要です。品質規格ならホルムアルデヒド対策品として「F☆☆☆☆」などがあります。