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No.38 ツーウエイ・キッチンのウソ・ホント

■ツーウエイ・キッチンはなぜ必要なの?
ツーウエイというのは、「2方向通行の」という意味です。つまり、ツーウエイ・キッチンとは、2方向から出入りできるキッチンのことです。
マンションの場合、窓のある外周部にリビングダイニングや居室を設置することから、キッチンが住戸の中央部に設置されることが多くなります。キッチンやトイレ、洗面所、浴室といった「水回り」は、窓のない中央部に集められてしまうのです。
また、独立型(リビングダイニングとはっきり分離している形状)のキッチンを住戸の中央部に設けるとき、リビングダイニングからの出入りを第一に考えて設計されます。作った料理をダイニングテーブルに運びやすいようにするわけです。このとき、出入り口の位置によって、不都合が生じることがあります。それは、「リビングダイニングから出入りしやすい半面、玄関から遠回りになったり、洗面所・浴室から遠くなることがある」ということです。
玄関から遠回りになると、食料品を買い込んできたとき、重たい荷物を持って長い距離を歩かなければなりません。加えて、キッチンは家事作業の中心であり、主婦は料理をつくりながら、洗濯をしたり、お風呂を洗ったりします。このような家事作業を効率よく行うため、できるだけ「遠回り」をしたくないですよね?
遠回りしないためには、いろいろな方向に向かって出入りできるドアがあったほうがよい、という希望から生み出されたのが、ツーウエイ・キッチンなのです。戸建て住宅なら、キッチンに2方向の出入り口があるのが普通です。しかし、マンションでは一方向の出入り口しかないケースが多かったため、出入り口を増やしたわけなのです。



■ツーウエイ・キッチンの長所と短所は何?
ツーウエイ・キッチンの長所は、ズバリいろいろな方向への出入りがしやすいことです。ゴミ出しをするときにも便利だし、家事動線(調理や洗濯などを行うときに動く道筋)が短くてストレスがない、といった長所が、主婦に好評です。
一方で、短所がないわけではありません。それは、キッチンで物を置くスペースが少なくなる、というものです。出入り口を設けると、その通路にあたる部分には収納家具を置くことができません。常に開けておかないと、通路の役目を果たさないからです。その結果、キッチン内で使えるスペースが狭くなり、片づきにくくなるという弊害もあります。
もちろん、キッチンが広ければ問題はありません。4畳以上の広さがある独立型キッチンであれば、ツーウエイ・キッチンの良さが際だちます。しかし、3畳までの広さだと、「出入り口がかえって邪魔」という事態になりかねません。そこで、「2方向の出入り口は欲しいが、それよりも収納が欲しい」と、出入り口の一つを塞ぎ、収納家具を置いてしまうケースがあります。そうなると、ツーウエイも無駄になってしまいます。



■現在増えているのは、どんなツーウエイ・キッチンなの?
最新のマンションに見られるツーウエイ・キッチンは、リビングダイニングへの出入り口と洗面所への出入り口を設けたツーウエイです。家事動線を第一に考えたものです。
この場合、買ってきた食料品をとりあえず洗面所に置き、料理を作ってから、後でゆっくり食料品の片づけをする、といったこともしやすくなります。洗面所の床もキッチンの延長で使えるという利点があるのです。
また最近は、キッチンがバルコニーに面しているケースが増えています。その場合、バルコニーに出入りできるドアを設けられるので、スリーウエイ・キッチンになることも珍しくありません。閉鎖的だった集合住宅のキッチンは、開放的で使いやすく変わっています。


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